タナトスゲームズ

保管庫

規程九条

  1. 第一条(収蔵資格) 蔵は死んだものだけを収める。開催を終えた事業の遺物、終了した事業、旧版。生きているクラスの種は収めない。入館審査官はタナトス。
  2. 第二条(非売) 蔵は何も売らない。CTA、計測タグ、広告、会員導線を置かない。
  3. 第三条(人) 人は収めない。物と記録のみ。参加者の氏名・肖像は本人承諾のある場合に限る。
  4. 第四条(開封) 目録は常時公開。実物(全図版)の開封は年一回、期間限定。
  5. 第五条(技術) 蔵は最も退屈な技術で建てる。静的HTML、PDF/A、印刷可能。
  6. 第六条(銘) 各収蔵品に一行の銘。Kaisei Tokumin、縦書き。
  7. 第七条(亡失・無形) 実物の現存しない品は、銘と来歴をもって収蔵できる——「現存せず」を明記。規則・呪文・動詞は写本を作って納める。
  8. 第八条(公開資格・二冊制) 私的台帳(全量・無検閲・生身側)と公開目録(選抜・法人側)を分ける。加害・不法を含む来歴の品は公開しない。クルーとの私的な遊びの品は、年代を問わず収蔵もコンテンツ化もしない。
  9. 第九条(虚構の不収蔵) 表の蔵は、作品内の虚構物——劇中文書・小道具・地図・暗号——を収めない。それらは奥の領分(ゲーム側の非公開制作記録)に属する。公開の宝物殿に劇中物を並べることは、信条との誤読を招き、同時に「最初からあったもの」の種を明かして虚構を殺す。中倉は事業の事実側遺物(屋号・設立書類の写し・告知物・記録物)に限る。

三倉制(改)。北倉=創業者の遊び史と一次テキスト。中倉=事業の事実側遺物。南倉=開催の記録(事実のみ。虚構の内容は記さない)。

目録

開封は毎年八月八日より一廻り(七日間)。

北倉

創業者の遊び史・一次テキスト

  • 【死体ごっこ】無形

    六歳、死体になる遊びを覚ゆ。何もせぬを以て遊びと為す——社名、ここに兆す。

  • 【世界全国鬼ごっこ】無形・規則は写本可

    十歳、逃げ場を全国に拡げたる鬼ごっこを作る。地図の限界に一を足す。

  • 【クロールクロールピーマンピーマン】無形・呪文

    九歳、泳ぎの構えと呪文を以て、すれ違う大人の日常を揺らす。境界を曖昧にするの初手。

  • 【ママチャリ】車体亡失・記録現存

    二十歳、ママチャリを駆りて神奈川より日本最北端・宗谷岬へ、二千キロ。三十歳に再演。記ははてなブログに残る——台帳は物より長生きする、の実物。

  • 【二十歳の記・I`m traveler of the life】現存

    十八より二十五の誕生日前夜まで、自ら「成長過程」と題して綴られた台帳。副題に曰く、人生を表現し、人々に感動を——当社の哲学の最古層。

  • 【旅人卒業の記】現存・自封

    二十五歳前夜、二百記事の旅に生涯の封を打ち、タナトスゲームズの名を初めて記す——社名の初出文献。結びに曰く、答えは未来の俺に。初納第一号。

  • 【ホンダ・スーパーカブ50】所在確認中

    カブを駆りて日本を一周す。不死の機械、可死の旅を運ぶ。

  • 【メダルゲーム常連の日々】無形

    ゲームセンターに通い詰む。倦まざること、それ自体を遊びと為す。

  • 【太鼓の達人のマイバチ】亡失

    私製の撥を携えて太鼓に向かう。道具を自作するの初め。

  • 【隠語一件】非公開

    私的台帳にのみ記す(第八条)。

中倉

事業の事実側遺物

  • 【旧屋号・東大福炎山友秋事務所】亡失(名)

    屋号変更により死んだ前身の名。個人事業時代の献物帳の筆頭。

南倉

開催の記録

  • 【夏のノスタルジア下市編・開催台帳】現存

    二〇二六年夏、奈良・下市。十一名。

※記録は日付・場所・人数等の事実のみ。虚構の内容は記さない。